
ハッテン銭湯っていう言葉をご存じでしょうか。
ハッテン銭湯とは、ホモやゲイの方が集まる銭湯とのことであり、漢字で発展銭湯とも表現するようです。
“ハッテン 銭湯”で検索してみると、大阪の大正駅近くにある金比羅温泉、東京の西新宿駅近くにある羽衣湯といったあたりがハッテン銭湯として全国的にも有名なようであり、体験談もたっぷり掲載されていますので、それらを読めば、どのようなところかわかりやすいと思います。
ハッテン銭湯と言われている銭湯は全国各地にあるようで、OLEの住んでいる県にもいくつか存在しており、そのうちひとつはOLEの住む近くにあります。
露天風呂があるなど広々としており、のびのびと過ごしやすい銭湯ですが、日中や夜遅くなど入浴客の少ない時間帯にはホモやゲイの方がお風呂に入りに来ると地元では知られた存在。
それらしき方と遭遇したこともありますが、OLEに被害がなければ別に問題ないので、たまにリフレッシュに通っていました。
ハッテン銭湯と呼ばれている所以、常識外の行動をした方もいたのでしょう。
施設内には“他の入浴客に触れたり迷惑行為をしたりした場合、通報します”といったような貼り紙が何枚も掲示されていました。
これだけ貼り紙で警告しているのですから、迷惑行為に及ぶ連中などいないだろうし、以前にも増してリラックスしやすい環境になったことでしょう。
いつも通りの銭湯タイムだったはず
仕事の都合で、平日の日中の空いた時間にその銭湯に通っていたOLEは、その日も12時くらいに行きました。
入浴客は10人にも満たないほど。
ゆっくりといろいろな浴槽に浸かりながら、1時間ほどリフレッシュ。
そろそろ帰ろうかな、と思った頃には入浴客は5人ほどになっていました。
脱衣場で着替えていたところ、6~7人ほどの集団が店員とともに脱衣場へと入ってきました。
何やら、物々しい雰囲気で浴場内を見渡しています。
“何かトラブルでもあったのか?”、“指名手配犯が入浴していたとか?”と思いつつ着替えを済ませ、脱衣場から出て玄関で靴を履こうとしたとき、OLEを呼びとめる人影が登場。
「警察です。警察、警察。ちょっと話を聞かせてもらえる?」
とのこと。
何か浴場内でトラブルがあって、目撃者を探しているのかと思い、快くOKしたOLE。
ロビーのソファーに座り、呼び止めた警察官からの質問に応えるOLE。
え?職務質問?OLEが被疑者?
警察:「今日、何時に来ました?」
OLE:「12時くらいですね」
警察:「なんでここに来たんですか?」
OLE:「近くに立ち寄るときはたまに。空いているし。」
警察:「施設内ではどのお風呂に入っていた?」
OLE:「いろいろ入っているから…。全部じゃないですか?」
警察:「誰かと話した?」
OLE:「いえ。誰とも話していませんけど?」
といったやり取り。
ありのまま答えつつ、OLEは気付いた。
“疑われているのってOLE? なんで??”
店内に5人ほど警察官が更に増員。
無線でのやり取りの音声が聞こえてきて生々しい。
OLE:「何か、あったんですか?」
警察:「通報があって、話を聞かせてもらっているの。」
警察:「身体的接触はあった?」
OLE:「あるわけないですよ」
その警察の方は、刑事だった。(以下、刑事と呼びます。)
刑事は表情ひとつ変えず、こう言いました。
刑事:「あったなら、あったって言って。逮捕して話聞かなきゃいけないから。」
OLE:「ないって言ってるでしょう。ヒトをホモ扱いしてなんなんですか?」
まったく心当たりのないOLEもイライラ。
刑事:「なんでホモ行為の件ってわかったの?」
本当、ふざけるのもいい加減にしろ、と。
テレビで見たことあるような誘導尋問ってやつですか??
OLE:「あれだけ貼り紙あって、男同士で身体的接触あったか、と聞かれれば、アホでもわかるでしょ」
刑事、黙り込んで思案する。
女性警察官2名も登場し、刑事の指示を受けてOLEの前歴照会と通報内容の確認。
この間にも、女性入浴客が何事かとの視線を向けつつ。
何、この羞恥プレイ!
てか、知り合いに見られたら後々が面倒な状況…。
女性警察官が刑事に照会結果などを報告。
OLEには前科などございませんので、こちらも刑事の期待はずれだったか。
刑事:「やったんなら、やったって言って」
何もやっていないOLEに今度は自白を求めてくる。
OLE:「だから、何もやっていないし、身に覚えもないって。いい加減にしてくれます?」
刑事:「通報があった以上、動かなきゃいけないし、行為があったなら逮捕しなきゃいけないんだって」
OLE:「何もやっていないものは、何もやっていませんよ。」
刑事:「何もやっていないのはわかった。じゃ、行為の目撃者の有無を確認してくる」
何もわかっていないじゃねーかw
刑事:「ちょっと行ってくるから、見ていて」
と二人の警察官をOLEの見張りにつけ、刑事は男湯へと。
他にいた入浴客はそれぞれ脱衣場で聴取されていたようで、たまたま帰り際に声を掛けられたOLEだけロビーで聴取された模様。
施設を出入りする女性客の目線が向けられるたび、タイミングの悪さを痛感。
二人の警察官に包囲されているOLE、犯罪者そのものにしか見えなかっただろうな。
警察官A:「よく来るの、ここ?」
OLE:「月に1~2回くらいですね。」
警察官A:「今日たまたま来ただけ?かわいそうに…」
ん?
どういうこと?
OLEは潔白でしたが、誤認逮捕されたら夕方から仕事があるのにシャレにならない…、との不安も過る。
そのとき、刑事が足早に戻ってきました。
刑事:「OLEさん、もう行っていいよ。行為を見た人は誰もいなかったんで。」
OLE:「当たり前でしょ。何もしていないんだから。」
刑事:「紛らわしい行動は止めて。逮捕されたら、仕事も家族もすべて失うよ?」
OLE:「心当たりもありませんが?」
刑事:「だから、紛らわしい行動は止めてと。」
OLE:「もう行っていいですよね?」
黙って頷いた刑事。
すると、別の警察官が免許を見せてくれ、とOLEについてくる。
断る理由もないので、どうぞ、と返すOLE。
駐車場でも取り調べ
アホくさい取り調べを受け終え、免許を見せたら開放されるOLE。
の、はずでした。
免許を見せると、今度は危険なモノを所持していないかどうか確認するために、所持品と車内のチェックをさせろとのこと。
ついてきた警察官の後ろから、更に二人の警察官が加わり、それぞれ車体の前後にポジションを取る。
やましいことないので、さっさとチェックしてくれとOLE。
警察官が満足するまで、どうぞ、どうぞ、としているうちに、もちろん何も出てこないまま所持品や車内のチェックが終了。
OLE:「もう終わったなら、行っていいですよね?」
警察官:「ちょっと刑事さんに聞いてくるので、ちょっと待っていてください。」
は?
その刑事がさっき、行っていいって言ったんだよね。
しばらくして、刑事のところから警察官が戻ってくる。
警察官:「もう行っても大丈夫です。」
OLE:「どうも」
OLEが車で駐車場を出たタイミングで、それぞれ警察官3人に囲まれた二人の男性が銭湯から駐車場へと出てきました。
おそらく…彼らが原因で通報されたのでは、と思いましたが、それ以上のことを知る気にもならず。
とにかく、それ以上の面倒事に巻き込まれたくはありませんでした。
OLEからすると当然のことですが、嫌疑が晴れたのですから、日常に戻る以外の選択はありません。
思いだすと余計に腹が立つ
いつものように、ただ銭湯でリフレッシュしようと思っていただけなのに、なぜ警察に取り囲まれて事情聴取されなくてはならなかったのか、思いだしただけで腹が立って仕方がないです。
OLEはゲイ、ホモではないので、そのような行為自体あり得ないし、銭湯でそのような行為などしていません。
どういった行動について刑事が紛らわしいと表現したのかもわかりませんし、疑わしい行為をしている現場を目撃した人物がいなかったのですから…。
ただ、通報した人物がいるのは確かであり、それはおそらくゲイやホモによる迷惑行為について貼り紙をしていた施設の担当者だったのか、と思います。
その担当者は何も確認せず通報しているわけです。
本当なら銭湯の名称もこちらに公表してしまいたいところですが、調べたところ、誤認通報されたことを理由に訴えてもメリットは少なそうなので、終わったこととして公表は控えます。
警察の対応についてもかなり不満。
ただ通報があって、OLEが現場に居合わせただけで、具体的な行為などについての情報なしに“紛らわしい行為”との表現で、自分たちを正当化するばかり。
しかも、目撃者不在で解放されたはずなのに、駐車場での取り調べ後にもう一度刑事のところに確認しているあたり、別件でもいいから逮捕しようとしていたのでしょうか。
おそらく10人以上が日中に出動していたので、手ぶらで変えるわけにもいかなかったのかもしれませんが、いくら疑うのが仕事だとしても陰湿すぎます。
もしも逮捕されたら、公然わいせつの前科つくわけですよね。
ノーマルなOLEがゲイ行為をしたとして、ですよ??
あんな無茶苦茶な対応受ければ、“ふざけんな!”と帰ろうとして、ちょっとぶつかるなりして公務執行妨害で逮捕、となるケースも多々あるでしょう。
そもそもの原因は、銭湯で迷惑行為を行っているゲイ、ホモの方に他なりません。
この件以来、OLEはどの銭湯にも行かなくなりました。
大きなお風呂でゆっくりと温まりたいけど、またこのような件に巻き込まれたら洒落になりませんので…。
君子危うきに近寄らず
とは、よく言ったものです。